かったるいけれど愛にあふれた胸をうつストーリー
★カンヌ映画祭と並行して開催される「監督週間」に出品されたときのオリジナル・タイトルは“A perfect Day”、主言語が英語だったのでスペイン映画とはいえ簡単な紹介で済ませた。スペインでは吹替え版で当初の予定より少し遅れて8月28日に公開された。やはり吹替え版にはどうしても違和感が付きまとう。しかしその後、世界各地で公開されたのは、ひとえにオリジナル言語が英語だったことによる。1995年のバルカン半島の紛争地が舞台だから重たいと思うのですが、予告編を見るとちょっと可笑しいシーンも。ジャンルはドラマティック・コメディとあり、未だに残り火が燻ぶっている紛争地を舞台に、当事国でもないスペイン人監督が撮れる可能性があるのかどうか。積み荷が重すぎて暗礁に乗り上げていないことを祈りたい。成功作『月曜日にひなたぼっこ』も深刻なテーマのわりに解毒剤のようなユーモアが散りばめられていたが、これは自国の話、新作は世界に激震を引き起こした国際紛争という大きな違いがあるからです。ノミネーション8個はエコヒイキかな?
(主役5人を巧みに配したポスター)
セコメントをする