エレナ・マルティンの「Creatura」にドゥニア・アヤソ賞
(在りし日のドゥニア・アヤソ監督)
★ビクトル・エリセのドノスティア栄誉賞の授賞式が一番大きなイベントだが、その前に数ある賞の残りを纏めておきたい。日本の作品が受賞したことで初めて知った賞が、グリーンピース賞とギプスコア学芸協会賞の二つ、前者は浜口竜介の『悪は存在しない』が受賞、後者は近浦啓の『大いなる不在』との発表があった。藤竜也の主演俳優賞受賞スピーチ、夫婦長続きのコツは「ありがとう、ごめんねで充分」に、観客席から大きな拍手が送られていたが、およそ半世紀前に撮られた大島渚の『愛のコリーダ』を見ていた観客がいたでしょうか。とにかく本賞も嬉しい受賞でした。
★ドゥニア・アヤソ賞は、カナリア諸島出身のドウニア・アヤソ(1961〜2014)監督へのオマージュとして、2018年に設けられた賞。同郷のフェリックス・サブロソ監督と結婚以来、二人三脚で問題作を製作中、52歳の若さで肝臓癌に倒れた。その業績を讃える賞で女性監督が受賞対象者、今となっては男性差別になりかねない。今回はエレナ・マルティン・ヒメノの「Creatura」が受賞した。監督自身が主役を演じている。カンヌ映画祭と併催の「監督週間」に出品され、ラベル・ヨーロッパ・シネマズを受賞している。スペシャルメンションに
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