故郷を捨てた作家がノーベル文学賞を貰って帰郷するとどうなるか?
★『ル・コルビュジエの家』の監督コンビ、ガストン・ドゥプラット&マリアノ・コーンが放つアルゼンチン風のブラック・コメディ。冒頭シーンから笑わせますが、これまたあり得ない、少し悪ノリしたストーリーでした。アルゼンチンの観客は、さぞかし居心地悪かったのではないでしょうか。「預言者故郷に容れられず」の諺どおりノーベル賞作家ダニエルも「ただの人」だったと思わせて、最後の最後にどんでん返しがありました。アカデミー賞2017のアルゼンチン代表作品に選ばれました。
(ガストン・ドゥプラットとマリアノ・コーン)
A: いやはや、この最後のシーンがなければ平凡な筋書きで、それに少しばかり長すぎて「カット、カット」でしたが、最後に一本取られました。
B: 「コメディは90分以内がベター」と言ったのはアルモドバルでしたが、〈118分〉は長すぎました。故郷を捨てた成功者が凱旋すれば、起こるだろうことが起こっただけで、予測の範囲内でした。ホラー・コメディの『ル・コルビュジエの家』の不気味さ、奇抜さにはかないません。
A
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